ドキュメンタリー作家論
太田順一、中川繁夫、畑祥雄。
1980年代から関西在住で作品を発表しはじめた三人のドキュメンタリスト。2014年の今、再び、写真におけるドキュメンタリーの方法論が、問われはじめています。この時代の要請をうけて、関西で作品を作ってきた三人の写真家が、自分を語ります。それぞれに語るその時代、自作品制作の現場周辺、そして今。連続講座として全6回の「ドキュメンタリー作家論」がここに企画されました。
太田 順一(写真家) 1950年奈良県生まれ 早稲田大学政治経済学部中退 大阪写真専門学校(現・ビジュアルアーツ大阪)卒業。主な写真集に「女たちの猪飼野」「大阪ウチナーンチュ」「ハンセン病療養所 隔離の90年」「ハンセン病療養所 百年の居場所」「化外の花」「群集のまち」「父の日記」など、著書に「ぼくは写真家になる!」「写真家 井上青龍の時代」がある。写真の会賞、日本写真協会賞作家賞、伊奈信男賞、受賞。 |
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中川 繁夫(写真家、写真研究者、宝塚メディア図書館理事) 1946年京都生まれ。1978年から釜ヶ崎を取材し1979年8月釜ヶ崎三角公園で「青空写真展」を実行する。1980年~季刊誌「映像情報」全12号まで編集発行。1992年「写真図書館」初代館長に就任。1996年インターメディウム研究所(IMI)事務局長に就任。写真作品は個展「釜ヶ崎ドキュメント」1980年~写真巡回展を企画実行。個展「京都・西陣」1982年。2012年、痕跡シリーズ12冊の写真集を編集発行。2012年以降、ホームページにて写真作品を発表する。 |
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畑 祥雄(写真家、映像プロデューサー、関西学院大学教授、日本写真家協会会員) 「背番号のない青春」で作家デビュー、咲くやこの花賞(美術)受賞、「HANAKO」でロッテルダムフォトビエンナーレ個展招待、 京都国際映画祭ハイビジョンフェスタで監督作品がグランプリ。写真表現大学・成安造形大学の写真課程を創設、 関西学院大学ではクロスメディアな表現演習を教える。写真と美術の評論・展覧会企画の活動にも積極的に参加。作品は京都国立現代美術館、和歌山県立近代美術館、大阪人権博物館、スキーダム市立美術館(オランダ)などにコレクションされている |