世界に出た戦後日本の現代美術
—メディアミックスやパフォーマンスアーツの原点としての具体・GUTAIー
近年、日本の戦後美術は、欧米で高い評価を受けています。その中でも「具体美術協会」の前衛的な活動は、早くから注目されてきました。いま、ニューヨークのグッゲンハイム美術館では、“Gutai:Splendid Playground”が開催されています。2月16日から始まったこの展覧会について、その内容、アメリカでの反響など現地を訪れた体験をお伝えし、いまなぜ「具体」にスポットがあたるのかを考えていきたいと思います。
尚、講座前半には宝塚メディア図書館代表理事・畑祥雄による現代美術や具体についての基礎レクチャーを行いますので、全く知識のない方でも安心して受講頂けます。
【河﨑 晃一】かわさき こういち
インディペンデント・キュレーター
1952年兵庫県芦屋市生まれ。甲南大学経済学部卒業。毎年の個展を通じて染色による造形作品の発表を続ける(80年〜)。芦屋市立美術博物館の開館に携わり、開館後は学芸課長(90年〜06年)を勤める。その後兵庫県立美術館に勤務(06年〜12年),コレクション管理グループリーダー、学芸部門マネージャーを歴任。第18回現代日本美術展大原美術館賞(87年)、兵庫県芸術奨励賞(93年)受賞。『阪神間モダニズム』『中山岩太作品集』『改訂版山本發次郎遺稿』を監修(いずれも淡交社刊)。13年4月より甲南女子大学特任教授。
【畑 祥雄】はた よしお
関西学院大学教授、写真家、映像プロデューサー、日本写真家協会会員、宝塚メディア図書館代表理事
「背番号のない青春」で作家デビュー、咲くやこの花賞(美術)受賞、「HANAKO」でロッテルダムフォトビエンナーレ個展招待、 京都国際映画祭ハイビジョンフェスタで監督作品がグランプリ、写真表現大学・成安造形大学の写真課程を創設、 写真評論・展覧会企画の活動にも展開。写真とソーシャルメディアをつなぐ新しい分野を開拓中。