2023/10/14(土)、館長の畑祥雄(写真家・映像プロデューサー)が「日本写真芸術学会 関西支部 第9回写真研究会」にて講演を行います。
1970 年代以降の関西の写真の動向を考え、アーカイブスの方法論を探る
―「図書館に写真集を!」の提言からノンプロフィットでの写真文化普及活動へ―畑祥雄氏のノンプロフィットの活動は1982年に井上隆雄氏らと共にアピールした「図書館に写真集を!」の京都府立総合資料館への写真集寄贈運動から始まります。86年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)広報担当者との繋がりをきっかけに、大阪国際写真センター(OICP)の名称を決め、畑氏は代表として本格的に写真文化の普及活動を非営利の考えに基づいて継続します。同年から大阪府立文化情報センターと共催し、3年間で24回「アメリカ現代写真講座」を開催。87年には、「花博写真美術館」構想を企画立案&プロデュースを始め、パビリオン出展委員会理事として活動、90年に実現後は購入した写真作品「EARTHSCAPE」等を大阪府に寄贈。そのような中で、OICPは89年写真文化普及を目的とした「リバティ表現大学写真講座」を企画・開講します。この講座は名称を変えつつ現在の「写真表現大学」に続きます。92年には中川繁夫氏を館長として畑氏と中川氏の写真集コレクション等を中心に約5,000冊の蔵書による「写真図書館」を開設し、現在の大阪国際メディア図書館(約3万3千冊の蔵書)に至る礎を築きました。
このような活動をベースにカリキュラム開発や、様々な写真文化普及の実績を活かし、93 年に新設された成安造形大学での写真教育や、95 年にインターメディウム研究所において、メディア教育を行うIMI「大学院」講座を開設、2002 年からは関西学院大学での映像教育につなげます。また、80 年代の写真家 山沢栄子の作品制作をアートディレクション、作品を一括購入した篤志家から大阪市への寄贈をプロデュースするなど、ノンプロフィットでの写真文化の普及活動を通し、写真教育はもとより幅広いビジュアル表現の普及にもつとめている氏のこれまでの実績を通じて、時代を振り返ってみたいと考えています。
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https://medialib.org/20231014-hatayoshio/